クレーム対応というコトバには少々違和感がある。クレーム、お客さまの声には「対応」よりもう少しキレイな表現がありそうだけど、そのコトバについては、またあらためて考えてみる。
さて、ある日、知人との待ち合わせよりだいぶ早く最寄り駅に到着した私。
駅前の、よく見かけるチェーン店のカフェで時間まで過ごすコトにした。
席は、ほどよくうまっていた。短時間だしまあどこでもよかったのだけど、おだやかそうなお年寄りの隣に座るコトにした。
私が座ろうとしたらニコニコしながらご自分の荷物を寄せてくださったおじいさん。
ささやかだけれども、街中で出会うこのような所作は、好き。
私も軽く会釈して座った。
しばらくすると、店長さんらしき方がニコニコしながらおじいさんの元へ。
「先ほどは大変失礼しました」
と、おだやかな口調の店長さん。
「いやいや、あぶないなと思ってついつい大きな声をあげてごめんね。このお店には十年以上通っていてね。評判がおちたり、なくなったらいわだからね。」
おっ、そうなんだ。ナニについて大きな声をあげたかはわからなかった。しかしこのようなおだやかそうなおじいさんが、一瞬でも怒ったのか!?
「とんでもございません。どのような形でもお客さまに不快な思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした。」
「いやいやこちらこそ…」
おじいさんの話はとまらない。
おじいさんの怒りは、クレームだったのか。わからない。
店長さんらしき方の立ちふるまいはあきらかにクレーム対応。
最後はまたの来店を約束して、おじいさんは席をたった。
コミュニケーションがとれたので、最小限の不快感ですんだのではないかな。おじいさんも店員さんも。
そう信じたいね。
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