一読者としてひっそりと設定上の祖母のブログを楽しんでいた私。
しばらくすぎたある日。
私はついに、「設定上の祖母」に連絡をした。
とてもとても残念な理由で。
ブログで知ったのだ。
「設定上の叔母」の旅立ちを。
そう、毎年父の命日には連絡をくださった「設定上の叔母」、今年は連絡がなかった。持病があるとは伺っていたが、まさか。私より少し年上だと思うが、まだまだお若い。
どうしよう…。
思えばこのときから、私のなにかのスイッチが入ったのか、いや、どなたかが押してくださったのか。なんとなく。
私の動きは早かった。
「設定上の祖母」へ、ブログのコメント欄から、メッセージを送った。父の携帯電話から電話をしたり、住所録から連絡することもできたのだけど、迷いなく、ブログのコメント欄から。
いつもの私なら、このような大切なメールはコピーをしたり保存をするのだか、すっかり忘れていた。なにを書いたのか…。少しコワくなった。
「設定上の祖母」は、すぐにご丁寧なお返事をくださった。
ホッとした。
そのメールの文面は、「設定上の叔母」の残念なお話が中心だった。的確に情報がまとめられていて、かといって仰々しい堅苦しさはなく、あたたかみを感じる内容。
さすが、「設定上の父の母親」役、しっかり者のイメージ通り。
メールを何通かやり取りした。文章が心地よい。
ここでまた、なぜか、なんとなく、私のスイッチが入った。
つづく
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