おもいで

おもいで

夕方のいいにおい

子どものころは夕方の帰りのチャイムがなる時間まで、近所で遊ぶことが多かった。帰り道、あちらこちらのおうちからいいにおいがしていた。みなさんそれぞれのおうちの夜ごはんのにおい。おじいさんおばあさんの二人暮らしのおうちからはよく、焼き魚のいいに...
両親

六十回目の結婚記念日

今年は両親の六十回目の結婚記念日。目の前には二人ともいないけれど、おめでとう。両親の荷物を片付けていたときに、結婚式の準備から当日の資料、新婚旅行の切符や日程表が出てきたね。見つけさせてくれてありがとう。写真もあの時代にしてはかなりたくさん...
おもいで

むずかしい漢字~がんばって

私が幼稚園に入る前くらいのころ。平日は母と二人で家にいる。家遊びのときは、絵やひらがなをよく書いていた。ある日母に「書けたよ!」と紙をみせた。私の名前を漢字で書いた紙。漢字は初めて。特に教えてもらったわけではない。リンゴをみてリンゴの絵をか...
なんとなく

人生で一番古い記憶~追記

私の人生で一番古い記憶は、母と二人で公園へお花見にいったときのこと。前に書いたね。ブログ開設なんて、夢にも思わなかったころのメモが出てきたんだ。そのブログに投稿していたときとかぶることもあるし忘れていたこともある。メモを参照しながら、追記風...
両親

父とシャボン玉

どなたからお聞きした話だったかな。父以外のどなたか。父は大学に入るときに両親のもとを離れて、二十歳ほど年が離れている長兄のおうちに住むことになった。長兄はすでに結婚されていてお子さまもいらしたので、にぎやかな毎日となったらしい。父はこの時期...
両親

秋の風

今年の夏は暑かった。九月に入っても、暑かった。数日前から、朝晩は涼しくなってきた。昼間の日ざしはまだまだ暑い。けれども、日かげの風はだいぶ涼しくなってきた。昨年まで、空を見上げたり道の草花を見たり風を感じたりしない日々だった。夏から突然ある...
両親

おいしそうな音がするね

父の言葉。母が旅立ちしばらくしてから、一緒に住んでいた。とてもとても狭いわが家。父に悪いかなと思ったけれど、楽しそうに暮らしていた。私たち家族も、毎日がよりにぎやかになり喜んでいた。そのころの私は、時間帯が不規則な仕事をしていた。終電で帰る...
日常

夏が終わる

今年の夏は身にも心にも、ステキな時間をたくさん過ごせた。思いもよらないうれしいお知らせがあった。長年あたためて育てていた作品が完成したという、父の知人からのお知らせ。作品をみせていただいた。あふれる優しさ、あたたかさ、なつかしさ。うれしい気...
たわいもない話

綿菓子

子どものころ、近所でお祭りがあると母がいつも連れていってくれた。小さな町の小さなお祭り。夕飯を食べてからお散歩というかんじで、すでにはじまっているお祭りを途中から見にいった。私が子どものころのお祭りは、まだまだのんびりした雰囲気だった。もち...