当時の校長先生は真摯に私たちの話を聞いてくださった。そのうえで中立な立場であること、今すぐ解決できないこと、実態把握に時間がかかることと、組織としてできることとできないことがあると話された。この場にも担任の先生に同席していただいた。
もちろん、私たちの言い分や希望を全てかなえていただこうとは思っていない。親身に対応してくださった校長先生にも、感謝した。
それから約二ヶ月ほど過ぎ、私たちは校長先生に呼んでいただいた。残念ながら、その期間も次から次へと問題は起こっていた。
実はこのタイミングで担任の先生も、校長先生も定年退職される。
ここ数カ月、実態調査をしたところ学校側に問題があるとのこと。退職前の最後にできる範囲でと配置換えなどしてくださった。
・翌年度、課外活動の顧問を変える。
・担任の先生は定年退職後の特例として再雇用、週に二回学校にいらっしゃる。
・担任の先生が課外活動の副顧問として入られる。
細かいところも、私たちの希望に近い現実的な形にしてくださった。これが今できるかぎりのおわびと、打開策と。ベストよりベターと校長先生はおっしゃるが、私たちには最高のご提案だった。
ただ担任の先生の体調、奥さまのご病気を抱えていらっしゃるなか、一年間巻きこんでしまうようで申し訳なく思った。
担任の先生が定年退職され翌年度の担任の先生ではなくなると正式に発表されたとき、クラスのほとんどの子は号泣したそうだ。非常勤講師として週に二回はお会いできるのに、担任の先生がかわるのはイヤだ、と。
そうそう、高校内では少し特殊なクラスだったので基本的に担任の先生は、三年間かわらないはずだった。後から聞いたお話、担任の先生が二年後に定年を迎えられることはわかっていたが、そのクラスをもつのにふさわしい教師が他にいないので、この子たちの学年、ニュウガクジから二年間でもキチンとできるかた、担任の先生が選ばれたという。
つづく
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